今回、日本のテレビで「若手の二枚目タレント」のキャラを何人か見たとき、なんでみんな前髪を分厚く下ろしてるんだろうと思った。やたらと重たい前髪で額を覆っている若い兄ちゃんたちを見ていると、私なんかは80年代のアイドルを思い出してしまうのだ。
ひょっとしたら、この6年間で少しずつイケメン俳優の前髪が分厚くなっていったのかもしれない。そうやって徐々に増えていったのなら、私だって目が慣れただろう。しかし、慣らし運転の期間を与えられないまま「はい、これが男性タレントの現在のトレンドです」みたいな感じで何度も見せられると、え、なんでこんなに前髪だらけなの、と戸惑ってしまう。前髪に関する美的感覚は、おそらく共有が難しいタイプのものなのだ。きっと現在の若者が「バブル期の女性の前髪(上向きカールと下向きカールの二段構え)」に強い違和感を示すのも、同じような感じなのだろう。そう思っていた。
だけど一昨日、あるお買い物をしたときに「気のせいだな」と思った。そうだった。あの人だって若い頃は、かなり前髪が重かったじゃないか。そのことをすっかり忘れていた。
それにしても、どんぶりめし2杯はいける顔だ。自宅の冷蔵庫にマグネットで貼ろう。