Treehoppers

憧れのコスタリカへ来たのはいいのだけれど。サラピキの非営利施設 La Selva Biological Station に到着して、受付からロッジまでの 1 km を歩いただけで、いきなりハキリアリの行列を見たり、遠くの枝にとまるオオハシを見たりしてしまったので、「このあとどうしたらいいのだ、なんだかお腹がいっぱいじゃないか」と途方にくれていたのだった。

しかし翌日、とんでもない幸運に恵まれた。たまたま同じ場所に、丸山宗利先生と2人のチームの方がいらしていて、貴重なお話を伺うことができたのだった。(朝食のときに見かけた日本人の方が、「昆虫の研究に来ています」とおっしゃるので、「あのー、もしかしてツノゼミとかも見たりするんですか」とお尋ねしたら、「丸山先生、来てますよ」と言われた。びっくりした、以外に何を言えばいいのか分からない)

丸山先生もチームの皆さんも、驚愕するほど親切なので、信じられないぐらいに楽しませていただいた。直々にツノゼミの居場所を教えていただき、実際に見せてくださったうえ、グンタイアリの引っ越し調査の様子も観察させていただいた。「自慢してもいいですか」とお尋ねしたら、あっさりOKしてくださった。こんな糞ド素人を相手にして、皆様は私をバカにすることもなく、鬱陶しがることもなく、いろいろと生き物の話をしてくださった。なんて優しいんだ。どうなってるんだ。私が知ってる他の文化人とぜんぜん違うぞ。

こういうのは一生に一度あるかないかの幸運だから、たぶんもうすぐ死ぬんだろうと思う。みんな今日までありがとう。楽しかったよ。