The Inferiority and Superiority Complexes

この季節になると、英語圏のニュースサイトのコラムや、ソーシャルメディアのタイムラインに「日本人は KFC のチキンをクリスマスのディナーとして食べる」というネタがちょくちょく掲載される。今年もやっぱり見る羽目になった。わざわざ Kurisumasu ni wa Kentakkii とか書いてあるあたりも、完全に上から目線だ。ちなみにカナダの KFC は手軽なファストフードというより、かなり「底辺の人間が食べるもの」に近い扱いを受けている。マクドナルドに行くことすら厳しい状況でも、とりあえず腹を満たせるような値段のセットメニューが販売されている。はっきり言えば客層も立地も悪くて、汚い店が多い。

毎年毎年、東洋人を小馬鹿にしたがる西洋人の連中が、「クリスマスなのにケンタッキー!」「クリスマスなのにケンタッキー!」と大喜びしてる様子を見て、最初の数年はイライラした。いまどきケンタッキーは少数派だろとか、お前らが死ぬまで口にできないような高級なイタリアン食べてるやつも結構いるぞとか、お前らがクリスマスに食べるターキーも大して旨くないよとか、なんだかよく分からない対抗意識を持って腹を立てていた。

いまはもう腹が立たない。おそらくは何らかのコンプレックスなり、焦燥感なりの裏返しで、どうでもいいことを取り上げてきゃあきゃあ喜ばずにいられないだけの連中に見えているからだ。そう思えるようになったのは、日本の一部の方々が必死で中国文化を叩いて喜んでいる様子を見たからだった。どうもありがとうと言いたい。