More Important Than Quality of Pictures

2015年の駆け込み節税対策として、仕事で使えるカメラを一つ買っておきたい。しかし現在メインで使用しているカメラが愛しすぎるせいか、どうも「新しいカメラ欲」が少しも湧いてこないため、次のカメラに手を出せずにいる。私の愛機は 2 年ほど前に Amazon のセールで購入したものだ。当時の価格は 35,480円だった。スペック表を見たときから完全に惚れてしまったカメラだったので、過剰に期待した部分もあったはずだと思うのだけれど、実際に購入してからも、それはほとんど私の期待を裏切ることがなかった。

このモデルは昨年に後継機が出たため、すでに生産は終了している。それならいっそのこと、まったく同じカメラの予備を買っておくというのはどうだろう。そう思ってAmazon を訪問したら 53,800円になっていた。おいおい、そんな馬鹿なと思って価格.com をチェックしたら最安値は 58,000円だった。価格推移のグラフを見るかぎりで言えば、このまま在庫切れを起こすまで 5 万円台を切りそうにない感じがする。3 年以上前のモデルなのに値が下がらないコンデジというのはどうなんだろう。

ちなみに後継機がダメすぎるということはない。それどころか悪い評判を聞いたことがない。このカメラの長所を生かしたまま、たいへん素直にバージョンアップしたモデルだと聞かされている。しかし私と同様、「そんなに画素数いらない」「実用のレベルを考えたら別に嬉しくないマイナーチェンジ」「バランスを考えたら前の機種ぐらいでよかった」「今の機種にほとんど不満がない」という気持ちを持っている人は、どうも後継機に対して冷めた態度を取ってしまうようだ。α7700i を愛しすぎたユーザーの一部が、「1/8000 秒のシャッタースピードなんていらない」と考えた時みたいな感覚なのかもしれない。

このような価格の推移を見たとき、「自分の選択は正しかった、よい買い物をしたのだ」と満足することもできるだろう。しかし私にはどうでもいい。もうちょっと安くなってほしい。4 万円台になってくれたら躊躇なくスペアを買える。もしも 3 万円台になってくれたら 3 台目まで買ってしまうかもしれない。分かっている、こんなカメラを 3 台も買う金があったら NIKON の一眼を買える。D7000 にも手が届きかねない。しかし一眼に標準レンズ+ちょっとしたズームレンズをつけたぐらいじゃ、私の愛機と同じようなシチュエイションでの撮影ができない。花の蜜を吸うハチドリのアップは撮れない。つまり、あの興奮を味わうことができないのだ、ぜんぜん。