What It Used to Be

5年ぶりの韓国。仁川に近い新興住宅地に滞在している。この国の何が素晴らしいって、まだ何も注文していなくても、飲食店に座るだけでボルテージが上がるところだと思う。

注文しても、やはり素敵なことになる。

これで9000ウォンだ。大変ありがたい。

でも韓国は本当に、少しでも元気なうちに訪れたい場所なのだよなと思った。今だって、もう5年前のように食べることはできない。このあとどこかで飲み直したかったんだけど、なにしろ腹が減ってくれなかったので、地元の皆さんが利用するチムチルバンでゴロゴロした。英語も日本語もまったく通じなかったので楽しかった。

言葉の通じない国へ行く楽しみは、いまやすっかり失われたと思う。ほとんどの国では英語が通じてしまうし、たとえ通じなかったとしても、スマホを使えばどうにかなるからだ。でも健康ランドや銭湯はスマホが持ち込めない。ペンや紙すら持ち込めない。全裸だ。この「言葉の通じない国に一人で放り出されてるような不安感」を味わうには、こういった場所に来るしかないのかもしれない。