本日の業務。昨日、あきらめたネタの代わりにする原稿を1本執筆。以上。
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けっこう長い間、ThinkPad Xシリーズばかりを購入してきた。「頑丈で、タイピングしやすくて、何よりもトラックポイントがついているPC」しか使いたくない人間には、どう考えたって他に選択肢がなかったのだ。この3つを重視しすぎていたせいで、他のPCを検討する気が起こらなかった。たとえそれがLenovoになろうと、私の意思は少しも揺らぐことがなかったのだけれど。
この数年間の仕事で、さすがに、さすがにそれはないだろうよ、と悲しくなるような話を聞かされ続けてしまった。そこまで不信感を植え付けなくてもいいだろうがよ、と思わずにいられなかった。そして諸事情により、ついにメイン機であるX220 のハードディスクをフォーマットしなければならない事態となった。このタイミングを逃したら、もう乗り換えることはできないのかもしれない。とりあえず一時的な代用マシンでもいいから、Xシリーズ以外のラップトップを買ってみよう。そう決めた。
ここで買う機種は、それほど悩まなかった。ちょうど出張を控えていたこともあって、 ぜひともMicrosoft Surface Pro 3 を使ってみたかったのだ。これまで重厚なモデルばかりを使ってきた私にとって、それは非常にチャチなマシンに感じられるだろう。でも出張のたび、あるいは旅行のたびに、カメラや三脚と一緒に持ち歩くには都合が良さそうだ。いずれにせよ、ここでは日本語環境のPCが手に入らない。次に日本へ行ったときに本命のメイン機を買えばいい。Surfaceは出張専用機として今後も使えるだろう。そう思った。
そしていま、私はSurface Pro 3を使っている。これが、想像していたよりもずっと使い勝手がいい。最初の一週間は「トラックポイントがない」ということに絶望し、まるで翼をもがれたような気分に陥り、ホームポジションから手を外すたびにイライラしすぎて叫び声を上げそうになったのだけれど、いまでは「結構どうにかなるものだな」と言えるようになった。このままメイン機として使って行こうと思っている。
ただ一つだけ我慢ならないのが、「薄い銀色のマシン」という外観だった。私は、こういうスマートなデザインのもの(特に銀とか白とか)が大嫌いなのだ。単に好みの問題として、PCとカメラと電話は黒くて無骨なものあってほしい。なおかつ、できるかぎり上品さや高級感を排除してほしい。そうでないと持ち歩きたくない。
こんなときはどうしたらいいのか。シールだ。どんどんシールを貼って下品にすればいいのだ。間違っても、こだわりを感じさせるような、かっこいいカッティングシートなど購入してはならない。イベントでもらったのとか、なんかのおまけでついてきたのとか、そういう手元に転がってるシールを適当に貼って、バカっぽくするのだ。まるで傷のない柱を見たときの幼稚園児のように、位置あわせもせず、後先のことなど考えず、ただ自由に貼るのだ。そして私は、頭の悪そうなPCを手に入れるのだ。というわけで、やってみた。
これは。これは確かにバカではあるけれど。私が求めていたバカさとは微妙に違う。痛々しさのベクトルが違う。これはまるで、「ハッカーに憧れている中学生が愛用しているラップトップ」じゃないか。本当は一行もコードを書けないくせに、「まあ僕なんて、まだまだスクリプトキディのレベルですよ」とか嘯いてる14歳の少年みたいじゃないか。もちろん14歳なら許される。しかし、これを中年女が使うのか。なんだか可哀想すぎないか。
いまとなっては、「14歳の少年なら決して貼らないであろう、左上の水色の子」だけが救いだ。君は誰なんだ。Recorded Future のブースでもらったシールなんだけど、さっき公式サイトを見たら、こんなキャラいなかったぞ。いったい誰なんだ、君は。