Dubious

俗にヴァイラルメディアと呼ばれるサービスは、クズの手口を学ぶのに有効だ。つまり、自分は愚かではないと信じているクズみたいな連中が、「大衆の愚かさを金に換えよう」という計画のもと、「愚かな大衆を飛びつかせるために集めたもの」を一度に見ることができる。その点を除けば、ただの害悪だと思う。

端から端までアフィリエイトだらけ、広告だらけのサイトであれば、気にする必要はない。それは「なるべく働かずに、人様から小銭を集めて腹を満たそうと考えているダニみたいな生態の人たち」なので、とくに怖いものではない。しかし、どのようにして儲けているのか、あるいは何を目的としているのか、どういう団体なのかを相手に想像させないまま、「ただひたすら少しも中身のない記事を並べてアクセスを集めているサイト」というのは、非常に胡散臭くて怖い。

最近だと、特に「イミシン」というサイトが爆発的に胡散臭いと思った。そのサイトへのリンクは、FBのタイムラインで何度となく見かけている。「あまり深く考えることなく、『わあ』っと思ったら即座にシェアをする、たいへん素直な性格のユーザー」だけを標的にしている点は、他のヴァイラルメディアと同じだ。しかし一瞥するだけで、ライターを使っていないことが容易に想像できるほど文章のクオリティが低い。というより、サイト全体のクオリティが驚くほど低く、それを改善する気もないという空気がびしびしと伝わってくる。そのくせ、「どのような写真に、どのようなコピーを合わせて見出しを作れば、より多くの人々からシェアされるのか」という点だけは、怖いぐらいに計算しつくしている。

他の SNS には手を出さず、FB 経由での拡散のみに注力しているという点も不気味だ。About のページには説明らしい説明が何もない。本当に、なにをやっているか少しも分からない。しかもそれは、年齢層やインターネット利用歴を「あえて非常に広く」設定しているように見える。つまり、「四六時中ネットに張り付いてる人」向けではなく、また女性や年寄り層を狙った内容でもない。一部の層のアクセスだけを集めても仕方がないのだ、と考えているように見える。何か大きなことを企んでいるとしか思えない。このようなサイトには、JavaScript ひとつ許す気になれない。そして、このサイトはブラウザでスクリプトを切っているユーザーに何もしない。つまり、記事を表示しないだけでなく、「このページでは JavaScript が使われています、有効にしてくれないと読めませんよ」とすら言わないのだ。何から何まで怪しい。あまり訪問してほしくないので、リンクは張らない。

※註……すべては著者の思い込みです。「ああ、妄想が悪化しているのだな」と思ってくださって結構です。