爪先で立て。

昨日と本日の作業。翻訳1本。打ち合わせ2本。原稿戻し1本。あとは連絡が来るのを待っている。

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ネガティブを絵に描いたような人間なので、記事を書いたあと「ほぼ一発オッケー」ぐらいにならないケースが何度か続くと、もう自分は基礎的な表現力の足りないライターなのかもしれない、辞めちまったほうが世の中のためになるかもしれないと思う。人をがっかりさせるのが怖い。編集さんに「楽ちんだなあ」と言わせることができないのであれば、そんなのはプロとして失格ではないだろうか。などと考え出すと、どんどん深みに嵌まる。悪いことしか考えられなくなる。だから考えてはいけないのだ。考えてはいけない。考えないようにしなければ。そう呟きながら、新たにアップロードされたばかりの執筆記事のページを迂闊にも開いてしまう。その記事の拡散数を見て、不安が解消されるどころか「虫けらのくせに、こんなにアクセスを集めてしまってどうしよう」と怖くなる。全身にがたがたと震えが走る。コーヒーを飲もうとして膝にこぼす。足下には底の見えない巨大な穴が無数に開いている。歩けるエリアが狭すぎる。爪先だ。いまは爪先を鍛えろ。穴を塞ぐ時間はない。

【昨日、本日にアップロードされたお仕事】 執筆1本、翻訳2本