久々にお会いしたM氏と、昼間っから、「このあと死んだらどうなるのか」という縁起でもない話をしていた。
私は彼女に向かって、「カナダでは火葬しない場合も多い」ということを話しているつもりだった。しかし、実際に口から出ていた言葉は違った。
「こっちだと、死んだ人を普通に生き埋めにするじゃない」
「え?」
「生き埋めにする場合も多いから」
「……生き埋め?」
「いや、わりと普通に生き埋めに」
「生き埋め?」
にやにやするM氏を見た私は、「なぜ信じてくれないのだ」と不服に思うばかりで、自分が豪快な言い間違いをしていることに気づかぬまま、同じミスを繰り返していた。
「いや、だからさ、こっちでは墓石の下に」
「うん」
「そのまま死体を生き埋めに」
「生き埋め?」
「………………生き埋めは……しない」
「うん」