Growling

仕事中に腹が鳴りはじめた。あまりにも鳴るので集中できなくなってきた。よし、そろそろ食事を作ろうと思ったところで、自分が本格的に自由だということに気づいた。

まず、どんなにうるさく腹が鳴っても、周囲に気を遣わなくていい。「お腹が鳴ってるじゃん、なにか早く食べなよ」などと余計な口を出してくる同僚もいない。そして、「ちょっと休憩して夕食にします」と報告する相手もおらず、「そろそろ食事にしましょうか」と相談する相手もいない。自由だ。本当に自由だ。しかも、このあと、本当に何を食べてもいいのだ。欲望の赴くまま、冷蔵庫から好きな食材を使って、自分の好きなように料理して、好きなだけ食べていいのだ。こんなにも素晴らしい人生が他にあるだろうか。私ばかりが幸せで、なんだか申し訳ない。