Pudding

以前、Twitter かどこかで、「新鮮な卵と、上質な生クリームと、バニラビーンズをふんだんに用いたリッチな味わいのカスタードプディングなんかいらない、お湯で粉を溶いて冷蔵庫で固めるタイプの安っぽい昭和風のインチキなプリンを食べたい」と書いたら、それを覚えていてくれた友人Mさんが、バンクーバーへ遊びに来た際、日本の土産としてハウスのプリンンミクスを買ってきてくださった。嬉しい嬉しい、と喜んだものの、現在の我が家(地下室)にはプリン型がないということに気づいた。前夫の家を出たとき、あまり食器を持ち出さなかったので、いまはグラスも2つしかないのだった。

がっくりと肩を落としたところで、はたと気づいた。いまの家にはオーブンがないと分かっていたのに、もったいなくて捨てられなかったマフィン型があるじゃないか。一時期、狂ったように食費を節約していた頃、パンを買わずに10キロ9ドルの小麦粉を買って、マフィンやスコーンを自分で焼いていた頃に、調理用品屋で安売りされていたやつだ。それはアメリカサイズのオーブン向けなので、アホみたいにいっぱい焼ける大きい型だ(普通サイズのマフィンが12個分)。しかし大は小を兼ねるはずだ。というわけで、さっそく流し込んでみた。

12個の型のうち、5個分のスペースで終了
12個の型のうち、5個分のスペースで終了

うむ、問題ない。たった5つのプリンのために、こんな大きなマフィン型を使うのは、たいへん大げさで無駄な気がするけれど、なにしろ我が家の冷蔵庫は巨大だから余裕だ。というわけで、いま冷やしている。

ところで、この写真を見たときに、「1つだけ取り出すのは大変じゃないのか」と気づいた方はどれぐらいいるのだろう。私は、いまこれを書いている最中に気づいた。もしかして、とんでもなく頭が悪いのではないだろうか。