ハチドリ大作戦 おまけ

【こちらはおまけです。本編は 1 / 2 / 3 / 4 に記しております】

本命のサラピキで、憧れのハチドリを特定できて充分に満足した私だった。しかしサラピキの後に訪れた Arenal Observatory Lodge でも、ちょっとだけ充実したハチドリ撮影の機会に恵まれたのだった。

Arenal に来てから最初の 2 日間は、ほぼずっと豪雨だったので、ほとんど外に出なかった。それでも、この界隈で非常によく見られる Rufous-tailed hummingbird が、ごく短時間の晴れ間、私の泊まっていた施設の脇の茂みへ何度か来てくれたおかげで撮影できた。サラピキのときに比べたら、気合いの入った準備はできなかったけれど。

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Rufous-tailed hummingbird。嘴はピンク色が強く、喉から胸にかけて緑色。

 

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腰から尾が、はっきりした赤茶色。わりと見分けやすい。

ここで見られた Rufous-tailed hummingbird は、サラピキで見たハチドリたちと比べて、かなり度胸が据わっていた。どう言えばいいのだろう、やたらとアグレッシブで、たいへんよく飛び回る。同じハチドリ同士で激しく争う。逃げていく相手でも追い回す。あえて失礼な言い方をするなら、あまり可憐な感じがしない。もっと言えば少しチンピラっぽかった。(特に、下の個体は顔つきが好戦的だった)

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失敬な。

しかし、こちらがじっと動かずに撮影していれば、あまり警戒せずに動いてくれるので、ちょっと面白い写真も撮れた。

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写真が悪くて恐縮ですが、角度によって
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頭~胸の緑色が大きく変わる様子を
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見てください。あ、目尻ちょっとだけ、って可愛いな。
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いつ見ても、だいたい嘴に花粉がついてる。
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尾羽を広げてくれたのに。ああ、手前の枝を。手前の枝をぶち折りたい。 (信じられないかもしれないが、被写体の目にピントを合わせることばかり考えて撮っている間は、「手前の非常に邪魔な枝」の存在が気にならないのだ。そんな馬鹿は私だけかもしれないが)
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「普通のハチドリの写真」っぽいのを撮ってみたくなった。
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唯一、飛んでいるときの羽根がくっきり映ったのがこれ(シャッタースピード上げすぎてアンダー気味だったので、露出を補正したら、肝心の被写体の色がくすみました)

 

なんのかんの言って、ハチドリの撮影には少しだけ慣れたかもしれない。これはたいへん楽しい。いろいろと忘れないうちに、また撮りたいと思っている。ずいぶんと大きく出たな。あれだけ弱音を吐いてたくせに。まったくだ。お恥ずかしいかぎり。

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というわけで、ハチドリ大作戦はこれにて終了です。最後までおつきあいくださいまして、誠にありがとうございました。

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皆様、ありがとうございました。(サラピキを去る寸前に撮影した、とてもフォトジェニックだったお姫様っぽいハチドリ。残念ながら、このあとすぐに飛ばれてしまったので、種を特定できなかった。いろいろな特徴が 「Scaly-breathedだ」と言ってるように思うのだけれど、どうも胸の色が青っぽく輝きすぎているような気が…)

(了)